手近な道具で自宅で商材写真撮影する方法

柑橘(@hoppingnaranca)です。
私は翻訳や執筆がメインのお仕事ですが、カメラを持ってることもあり、ときどき取材のほかにブツ撮り(商材写真撮影)を依頼されることがあります。
しかし、ストロボはもってるけどレフ版とかミニスタジオ持ってません。買うお金も撮影ブースを構える場所もありません(涙)
なので工夫をした(笑)撮影をしています。今回はその様子を書きました。

たぶん撮影についての本とかには同じテクニック(というほどか)やもっと簡単あるいはわかりやすい、画期的なものもあると思います。ただ私はそういった「難しい機材が無くても!」とかの本は読んだことが無く、経験と金欠の中で見出したので、パクった!とか言わないでください。でも、あまりにも創意工夫の点で類似が見られる場合はご連絡ください。
※この内容は、以前Slackコミュニティ「旅と写真と文章と」にて共有した内容に加筆したものです。


ブツ撮り、商材写真

お菓子や化粧品などの小物の撮影。
ライターさんなんかではレビュー記事を書く際に自分で撮影することも多いのでは?
でもスタジオとか行かない、とか。スマホとコンデジしかないし、とか。
素敵写真を撮る人が「iPhoneで撮りました」ってインスタにあげてた!でも私は撮れない、とか。
インスタ映えする写真は撮れるけど、実直な商材写真が撮れない、とか。
そんな人は多いと思います。

そもそも「ブツ撮り」とは。
サンプル写真とかだとSNSにも映えるオシャレ一枚がいいこともあります。
オシャレなカフェ感とか、ステキダイニング感とか。
でも商材写真としては、そういうのは極力無い方がいいこともあります。
今回は、映える撮り方にも応用できる、シンプルな商材写真の撮り方です。自宅でね。

さて、普通「ブツ撮り」で使用する道具は以下の感じです。

  • カメラ(スマホでもいいし一眼でもいいし)
  • 外付けストロボ(フラッシュともいう)
  • ミニスタジオ(白い箱)
  • レフ板(光を反射させて女優のシワを隠すやつ)
  • ディフューザー(ストロボにかぶせて光をふんわりさせるやつ)
    …and more.

私はミニスタジオ以下のものを持っていません。
カメラとストロボしかないんです。あと三脚。悪いか?
無いものは、自作してやりくりしてます。

【今回使うもの】

  • スマホのライト(スマホを立てて固定できるものがあるとgood)
  • 白い紙数枚(今回はA4コピー用紙を使用)
  • アルミホイル(なければ白い紙でOK)
  • テープ(マステかセロテープ。柄があってもOK)
  • 地味な作業に負けない根性

費用は、スマホを買い直さなければ1000円しないんじゃないでしょうか。
私は家にあったものひっぱってきてるんで計上したことないです。

【準備】

スタジオを作る

撮影スタジオをイメージしてください。
ファッションモデル撮影のスタジオ。白い壁紙があって、照明の光が反射して明るいですよね。
モノやヒトだけを撮るのに最適な環境。背景も真っ白でキレイになるし、フラッシュの光が分散して被写体全体に光があたるようになります。余計な映り込みや色の反射の心配もなし。
ミニスタジオはこの小型版です。Amazonでも売ってます。
ただ価格は(ちょっと)高いし、持ち運ぶのもだるいので、自分で作ります。

まず、平たくて壁のある場所を用意します。
今回はより苛酷なロケーション(?)を考えて、自室のタンスの前に台を起き、そこにノートPCを置きました。

白い紙を敷きテープで固定します。


テープは小さく最低限のサイズにしましょう。紙の一辺を壁にピッタリ合わせます。そして壁にもう1枚の白い紙を、下に敷いた紙にあうようにマステで壁にとめます。
これでスタジオが完成です。

スタジオです。文句は言わせない。

レフ版を作る

モデル撮影の時、アシスタントが白い布?板?みたいのをモデルの下で広げてるのを見たことありませんか?あれがレフ版です。
照明の光を分散させやわらかく当てるための反射板。

小さくて持ち運びやすいものもあるのですが、これも自前のものでいきましょう。
今回は白い紙かアルミホイルを使います。
オススメはアルミホイル。一回かるくクシャっとさせると、反射も和らぎますし、折り目をつけて自立させやすくなります。

【撮る】

さあ、撮っていきましょう!
即席のスタジオに被写体を置きます。今回はチョコです。

普通にカメラで撮ると……

(Pentax KPで室内灯のみで撮影)

……こうなります。暗いですね。
よし、暗いならカメラのフラッシュを焚いて撮ればいいじゃん。

(iPhone Xでフラッシュ撮影)

これもなかなかひどい。
正面から光を当てるとこんな風になってしまいます。

正面からだとひどいなら、横から光をあててみましょう。
外付けのストロボや照明機材がない想定なので、ここではスマホのライトを右からあてて撮ります。

(右からiPhoneのLEDライトを当てKPで撮影)

ちょっとそれらしくなった…かな。
けど、右のチョコの影が左のチョコにかかって少し目立ちますね

それにチョコに刻まれた「W」が影になってしまい台無しに。

※こういう被写体の場合、顔にあたるのがこの「W」の刻まれた面。意図的にこの「顔」を外す撮り方もありますが、基本的には外しません。商材写真の場合はなおさらです。
そもそも、「W」が左を向いてるんだから、右からあてていてはライティングが失格です。
スマホのライトを左からあててみましょう。

(左からiPhoneのライトを当てKPで撮影)

うーん。光が直接チョコにあたってめちゃくちゃテカってるし、無機質さというか直接的な印象になっています。なんかおいしそうじゃないし、結局影の問題も解決されてません。
あとスタジオにしたてている紙がズレているので、ちゃんと留め直しましょう。

さて、ここからが本番。
スタジオの左に、先ほどこしらえたアルミホイルのレフ板を置きます。

右手でカメラを持ち、左手でライトを点灯させたスマホを持ってレフ版に光を当てます。
被写体を光源で直接照らさずに、反射光で照らすことを「バウンス照射」といいます。

(iPhoneのライトをレフ版に当てようとしている様子)

なかなか手作り感あふれる状況ですね。
これはかなり苦しい作業風景ですが、機材が揃って多少スマートになったところで、撮影の要領はスタジオも自室もこんなもんです。
照明スタッフがいれば、左手の作業を照明さんがやるので、(カメラを持つ)右手の仕事にカメラマンは専念できます。そうなりたければ、ご家族やご友人の手伝いを仰ぐか、プロになってください。

そうして撮ったのがこれ。

(左からバウンス照射しKPで撮影)

ベストなライティングは左右から同じ明るさ、同じ色の光を当ててあげるのですが、今回は左側からしか光を当ててないません。そのため「W」が刻まれた面しか明るくありませんが、レフ版のおかげで光が分散して、さっきよりずいぶんきれいになりました。

あとはこれをLightroomやスマホのレタッチアプリで明るさなどをいじってあげれば、きれいな商材写真になります。

【番外】ちょっとガチ。外付けストロボがある場合

ストロボ持っている人であればすでにご存知だと思いますが、ねんのため。
基本は同じです。
ただ作例自慢したいだけです。

(2枚とも、外付けストロボを左に置いたアルミホイルレフ板でバウンスさせKPで撮影)

【まとめ】

ブツ撮りの場合、カメラと照明を別々に用意したほうが光を上手に扱えます。
また、光を反射させることでやわらかい光を作ることができます。
図にするとこういうことです。

そして、今回は使っていないディフューザーを使った撮影はこんな感じ。

  • 小物を撮影する際は、なにはなくとも光が大事
  • 紙とアルミホイルとスマホ(照明)さえあれば、タンスの前でも商材写真は撮れる

というお話でした。

今回のモデルは高級チョコレートWITTAMERのCHOCORAT ROYAL。
中に種類の違うお酒が入ったピラミッド型のチョコです。超うまかったのでプレゼントに是非。

では、Hasta Próxima.